太田記念美術館の「国芳の団扇絵展」に行ってきましたよ!

企画展巡り

もうちょっとこう…手心というか…どうもエミリーです。

つい先日、日曜に出先で、時間を3,4時間程潰さなければいけない状態になってしまいました。

こういった時、皆さんならどうするでしょう。

筆者の場合は散歩かカラオケか、ゲーセンが近くにあればゲーセンに行ったり、というのがお決まりのパターンです。

その時私は、たまたまテレビで見た美術展の情報を思い出しまして。

そういえば、太田記念美術館で団扇絵の企画展をやってたな、最終日だしいってみっか!!と。

初めていくところだったので、日記がてら色々書き残してみます。

国芳の団扇絵 ―猫と歌舞伎とチャキチャキ娘 | 太田記念美術館 Ota Memorial Museum of Art
渋谷区の美術館。太田記念美術館

このURLいつまで有効かしら?

アイキャッチ画像も上記URLからキャプチャして使わせていただきました。もしかしたら問題アリ!みたいな指摘を受けてこの記事ごと闇に葬るかもしれません。

また、当記事は感想を文字でお伝えする記事になります。

本当は実際に画像付きで良かった展示を共有したいのですが、写真撮影もNGでしたし、いまいちこういったサイトで引用していいものかどうか怪しい画像ばかりなので…

一応、タイトルから検索していただければ画像を見ることができるので、気になったものは是非調べてみてください。回りくどくて申し訳ない。

一部展示されていたものの一部を確認できるURLを貼っておきます。しっかりした月刊誌の方が学芸員さんに話を伺っているものです。これなら大丈夫のはず…!?

国芳の団扇絵・猫と歌舞伎とチャキチャキ娘|学芸員さんに訊く、江戸の“推し活”(太田記念美術館)|ほんのひととき (note.com)

あんまり知識がない状態での参戦

筆者は定期的に、思い立って美術館に行くことがあります。

といっても、専門的にそういった絵の勉強をしていたり、何かそのあたりの歴史にとても詳しいといったことがあるわけでもありません。

ただ、今回の話で言えば、歌川国芳の可愛い猫の絵が見れる、というのでちょっと足を運んでみようかな、と思い立った感じです。その程度のふわっとした動機。

ぼーいねこ
ぼーいねこ

なんだか最近、可愛いものを常に追い続けている気がしない?

あと、少し前にいろんなものに目を向けた方がいい!と趣味に関する記事で主張したこともあり、人に言うからにはまず自分からそういったことをしていくべきだな、と思ったからです。

言い訳じみていて申し訳ないのですが、そんな感じで専門的な知識も教養も足りてないおっさんが可愛いもの見たさで遊びに行ったものなので、専門的な解説等はできません。

ただこの段落で言いたいことは、別に知識がなくたって楽しめる作品はあるし、美術館涼しいし可愛い絵は可愛いから楽しめますよ!!ってことです。

実際、色々勉強になりましたし、楽しかったです。

武者絵がちょっと好き

とはいえ、知識が完全に0という訳でもありません。

いくつかこれまで付き添いで美術館に足を運んだり、ネットで調べたりするうちに、好きなジャンルというのがあったりします。

いわゆる武者絵ですね。今回取り上げている歌川国芳や、月岡芳年が有名です。

こういった武者絵の題材になっているのは、太閤記や三国志、源平の戦いといった未だに人気のものが多く、これらは近々でもゲームの題材に選ばれることも多く、見ていると楽しめるからです。

また、個人的に歴史モノは割と好きで、例えば吉川英治だったり、司馬遼太郎だったりはお爺ちゃんの影響などで読んでいたので、そういったところからも取り上げられている題材を楽しめることから、気に入っていました。

もし、ここを見てくださっている人の中で、例えばノブヤボとか、戦国無双とか三國無双とか、時代モノが好きって方は、武者絵を見てみたりすると割と楽しいかもしれまん。

初めていく美術館へ

恵比寿から少し歩くと着く山種美術館や、昔渋谷の東急百貨店本店があった通りにある松濤美術館は、昔に行ったことがあるのでなんとなくわかるのですが、今回行く太田記念美術館は初めてなので、地図を見ながらおっかなびっくり進みます。

今回筆者は表参道の駅から向かいました。

表参道から坂道を原宿方面へガンガン進んでいくと、最初は落ち着いた印象だった表参道が、徐々に原宿に近づくにつれて、賑わいを見せるようになります。

最近の渋谷や原宿は外国の方が多くって賑わっていますよね。最初の方は広い歩道をのんびり歩いていたのですが、目的地に連れて、人の多さから適宜人を避けないと進めないくらいになってしまっていました。

また、向かっている最中に、とんでもなく目を引く建物を見つけまして!


配信者の人たちだ!!(出典:VALORANT日本公式アカウント)
たまたまコンシューマー版のVALORANTのリリース記念イベントの広告が目に飛び込んできまして、最近できたオモカドという原宿近くの商業施設を使って宣伝しているみたいです。
筆者はPC版で少しだけ後輩君たちに教わりながらこのゲーム遊んだことはあったのですが、こういったイベントを追うほどの熱量はなかったので、ちょっとびっくりしました。
街で突然見かけてしまったので、ゲームってのも市民権を得つつあるのかなーとぼんやり思いながら歩き続けていました。まあ若者の街だから、というのもあるのでしょうが。

そんなこんなで到着

先ほどの広告で心を乱され、ちょっと迷子になったりしながらも無事に到着しました。

良く見ると、「この先太田記念美術館」みたいな看板が人の多い通りにはしっかりと立っていて、注意して歩いて入ればそこまで混乱せずに辿りつけると思います。

小さな入口を抜けると、中もそれなりに混んでいました。

1000円でチケットを買って、いよいよ展示を見に行きます。

展示スペースは、しっかり空調が聞いていて、中も和風なつくりのキレイな建物でした。

展示スペースは一階と二階に分かれていて、一階が個人的本命の猫の絵や役者さんの姿絵、二階は美人画が飾ってありました。

ちなみに、館内は撮影禁止で、展示物、収蔵品の画像は使いたい場合届出が必要とのことなので、印象に残ったものや感じたことをここに文章で書いていくようにします。

画像を見に来れられた方は申し訳ないです。この展示は終了してしまったのですが、今後興味のある展示が行われた際には、是非ご自身で足を運んでみてください。

また、公式ホームページによると、刊行物の郵送も行っているみたいなので、今回の展示会の図録を購入してみるのもいいかもしれません。この方法なら実際に足を運ぶのが難しい方でも過去、今後の展示物を確認できます。

刊行物 | 太田記念美術館 Ota Memorial Museum of Art
渋谷区の美術館。太田記念美術館

一階の展示で面白かったもの

一階の展示は筆者が個人的に楽しみにしていた人間を猫に見立てた絵や、役者絵の展示がありました。弁慶と義経の影絵遊びや虫拳の影絵遊びが良く心に残っています。

表裏がある団扇で、裏を影だけにして、表を影を作っている中身を見せる、という手法のお洒落ぶりにびっくりしました。

弁慶と義経は言わずもがな、最初に挙げた武者絵の要素でもあってかっこよかったですし、虫拳は言葉だけだとなんのことやら、って感じだと思うんですけど、いわゆる三すくみです。

蛇(ヘビ)と蛙(カエル)と蛞蝓(なめくじ)がそれぞれ向かい合っていて、ヘビはカエルに強く、カエルはなめくじに強く、なめくじはヘビに強いってやつですね。全部虫偏なのが分かりやすい。

筆者と同世代の方は、NARUTOの伝説の三忍とかでみたことあると思います。割と色々なところで見るやつ。

また、擬人化した猫の絵は、期待通りどれも可愛かったです。この当時、なぜ猫を擬人化した作品を作っていたのか、というところに一つ理由がありまして。

当時天保の改革で、美人画や役者絵は統制がかかり、新規の出版や売買ができなくなっていたとのことです。

情報ソース(記事冒頭と同一):国芳の団扇絵・猫と歌舞伎とチャキチャキ娘|学芸員さんに訊く、江戸の“推し活”(太田記念美術館)|ほんのひととき (note.com)

ということで、こういった統制に引っかからないような、美人っぽい猫や、役者さんっぽい猫の絵を書いていた、というコトみたいです。

これによって、可愛い猫の擬人化した絵が今に伝わるわけで、当時の人にはこういった規制がたまったものではなかったのかもしれませんが、今こうして作品を見ていると、むしろ猫だからこそ可愛いな、とすら思います。面白いですね。

あと、当サイトの至極個人的なことにはなってしまうのですが、少し前に、アメリカのカードゲームにて可愛い擬人化どうぶつがモチーフのパックが発売され、あまりに素敵だったのでイラストを紹介する記事を作成しました。(日本語版ももちろんあります。)

可愛い小動物たちのカードイラストを眺める記事【bloomburrow】
アメリカで発売され、日本でも人気のMTGというカードゲームから、8月に発売されるパックの可愛いイラストを紹介しています。

これも、2024年8月現在のアメリカで、商品として発売されるもののイラストなわけですが、こういった動物の擬人化というモチーフは、洋の東西や時代を問わず、人に愛されるものなのだなぁとなんだか一つの真理に行き着いたような感覚でした。

2階の展示で面白かったもの

2階は美人画で、女性の絵が大半でした。

記憶に残っているのは「五行の内」シリーズでした。

ここでいう五行は「木・火・土・金・水」です。ありとあらゆるマンガやアニメやゲームで見かけることのあるアレです。筆者的には思い出すのは護業抜刀法ですね。シャオムゥと零児が好きなだけなんですけども。

そのモチーフが慣れ親しんだものであるということと、それぞれの行に対応する女性の絵が面白かったのですごく印象に残っています。

特に、水の美人さんは、切り分けたスイカを手にもって、嬉しそうに種を取り除いている絵で、心の底からスイカが羨ましかったです。今この文章を書いている時も思い出して食べたくなるくらいです。

そんな涼やかな絵を団扇に書いていたというのが凄いですよね。とても100年以上前とは思えないです。

また、特定の場所をフォーカスした絵も多く、例えば日本橋であったり、両国橋であったり、筆者の行動範囲でも聞いたことのある地名が多かったのです。

昔のあの辺りはこんなだったのか、となーんとなく思いを馳せることができて、中々楽しかったです。

おわりに

いかがでしたでしょう。団扇絵展の思い出語りでした。

この記事を書くにあたって、色々思い出しつつ、資料を見直していたのですが、ちょうどこれらの作品が発表されていた、国芳の活動していた時期って黒船来航前後とちょっと重なっていたりするんですよね。

まさに今回の展示会に嘉永6年(1853年)に出版された作品というのもあるみたいですし。そういう時代の流れも含めて追っていくとなかなか楽しいです。ここで見かけた絵の団扇持って黒船見に行った人もいたと思うと…エモいね!

今回紹介した展示会はすでに終了しているものの、既に次回の展示として浮世絵お化け屋敷なるものが8/3から開催されるそうです。

そちらも面白そうなので、興味ある方は是非ご覧になってみてください。

場所も原宿にあって立地が良いので、例えば渋谷に遊びに行ったとき、今回の筆者のように表参道に来たときにちょっと寄っていく、くらいの感覚で楽しめると思います。涼しいですし。

こういった美術館は閉まるのが早いので、そこだけ気をつけてください。せっかくなら時間をかけてみた方がいいですものね。

今回の記事は以上になります。ありがとうございました!

 

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